麻布台ヒルズギャラリーのオラファー・エリアソン展に魅了された

アート

麻布台ヒルズギャラリーが開館した

六本木の森ビルで有名な森ビル株式会社が開館した「麻布台ヒルズ」。

その麻布台ヒルズに開館したギャラリー「麻布台ヒルズギャラリー」にて「オラファー・エリアソン展:相互に繋がりあう瞬間が協和する周期」が開催された。

アメリカから来ていた友人が麻布台ヒルズに行ってみたいということなので、オープンして2日目のホットなうちに遊びに行くことになった。

建物の方に僕はあまり興味がなかったけれど、オルファーエリアソンが展示をしているということなのでギャラリーに足を運んだ。

入場料はオンラインで買うと少しだけ安くなり、1800円。その場でオンライン決済し(メール確認に画面遷移すると全部消えるなどあり、ちょっと購入に手間取った)、中へ入った。

気に入った作品のレポートと感想を書いておきたい。

光の彫刻

入ってすぐにあるのがこの光の球体のような彫刻で、写真ではわかりづらいものの中を覗くと一つの銀河のように無限に続く光で埋め尽くされており、見ていて楽しい。中から光を放っているのか、壁にオレンジ色を基調とした光が投影されている。この球体はゆっくりと回転しており、地球や惑星を思わせる。星を客観視した際に見える、人間の使う光か何かを思わせる。美しい光ではあるが、オレンジ色で明らかに自然のものではなく、汚染された光という暗喩のかもしれない。

重力とほんの少しの人間の手によるドローイング

この次に設置されていたのがドローイングマシンとそれを作って描かれた幾何学的な作品。

私はこの作品が今回一番気に入った。作りはとてもシンプルでギミックも振り子が組み合わさっただけの物であるが、これがチャンスオペレーションによって思いもよらない作品を作り上げていた。特別料金のチケットを買えば実際に触れるし、作品を持って帰ることができるのだとか。やりたかった〜

光によるドローイング

もうひとつ面白いと思ったのは太陽光が焼き付けることによって生み出すドローイング。
様々な場所にて、同様の技法で円形のキャンバスに対して太陽光を当てることによって線描をおこなった作品。普段は気にしないし、太陽の光はどこにいても同じように感じるが、こうして比べてみると人が描いたようにどれも違って見えることがわかる。そしてどれも非常に美しい。光にも感性があり、その土地の影響をそれぞれ受けているのかなとも思わせるような、そんな作品だった。

水と光によるドローイング

最後に、大規模な作品として水の動きの瞬間を捉えた作品があった。

ストロボを断続的に発光することでホースから出した水の形、一瞬一瞬を見せる作品。バシャバシャと水の音だけが生々しく回廊に響く。

私たちは絶え間ない時の中を生きているのだということをまざまざと見せつけられたように思う。万物流転、色即是空空即是色の考えに近いのかもしれないが、何事にも同じ瞬間は存在しないのだ。そしてみんなそれぞれ違った多様な存在が、一瞬一瞬の中を生きているのだ。

オルファーエリアソンといえばすでに伝説的な存在になりつつあるが、こうして体験型、インスタレーション型の作品を見ることのできる機会に恵まれたのは本当によかった。

いつまで展示してあるのかはわからないが、ビルの開放部分にも彼の作品が吊ってある。これは再生亜鉛合金というリサイクル素材で作られているらしく、普通であれば大気に放出される物質を固めたものだそうだ。

麻布台ヒルズもまだまだみて回れておらず、アートにも力を入れているみたいなのでぜひ今後も足を運んでみたい。庭園には奈良美智の作品と思われる彫刻なんかも設置されており、たくさんの人が集まっていた。

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