焦ると何もうまくいかなくなる理由
焦りというのは、普段からよく湧き起こる感情なのではないかと思う。
だからこそ、これまで生きてきて、あまり重要視したことはなかったし焦りがどれだけの弊害を生み出してきたのかなんてあまり考えたこともない。
きっかけは、ピアノがあまりにも上達しない時期があって、普段から聞き流していた先生の言葉をちゃんと身を以て考え始めてからだった。
僕のピアノの先生は、くそがつくほどの真面目な方で、多分完璧主義者。
ピアノだけでもプロ並みの腕なのだけれど、本業はオペラ歌手だ。
そんな先生にいつも言われるのは、もっと死ぬほどゆっっっくり練習しなよ、ということ。
俺は普段から毎日仕事しているし、筋トレや絵の製作もあるからピアノに割ける時間はごく限られている。そのくせに目標は高く設定しているから、毎日の練習ではとにかく早く、弾いてしまっていた。
これがよくなかったらしく、指がもつれたまま練習を繰り返しているもんだから、間違ったまま指が覚えてしまうか、単純に覚えていない。
結果、いくら頑張って練習しているつもりでも、まるで進歩がなかったのだ。
これは発表会直前には特に完成していなかったこともあり焦りが倍増し、余計はやくはやくとテンパった状態で弾いていた。
ちなみに、落ち着いて練習すれば、1時間もじっくりやるだけで部分的にはかなり完成する。これを部分部分で毎日埋めていけば、すぐに一曲なんて弾けるようになれるのだった。
なぜ焦るのか
焦りとは、比べることから出てくる感情だそうだ。
恋愛でも同じ
恋愛でも、「早くいい人を見つけないと歳だけとってしまう、、」「早くアプローチしないと他の人に取られちゃう」「周りは結婚してるのに、自分だけ。。とにかく焦る」などといった意見はよく聞く。
だが冷静に考えれ見ても、焦りが何かいい結果を生み出すとは考えづらいどころか、足を引っ張っているようにしか思えない。
鏡の法則に当てはめてみる
この世の全ては、内面が反映されているに過ぎないという
では、焦りに焦った状態というのは、どういうことなのか?それは
欲しいものが手に入っていない状態であり、早く手に入れたい
という状態に過ぎない。
それが外界に反映されるとどうなるのか?
まず言えるのは、欲しいものが手に入っていないという状態が現れるということ。
また、「早く!!早く!!」という、まだ到達していない、欲しいものを手に入れた後の未来に思考がフォーカスされているため、「今やるべきこと、今ここの現実」がおざなりになってしまうのではないか。
そしてピアノの例でもわかるが、焦った結果無駄な動きをし、ミスが増え、結果として目標に到達するまで莫大な時間がかかる。または、到達できなくなる。
恋愛でいえば、「一人でいるのは恥ずかしい!早く誰かと付き合いたい!!」と思っているというのは、内面で「私は誰とも付き合っていない状態だ」と言う思いを強くし、「今ここが何も見えておらず、あたふたしている」状態だと言える。この状態で婚活などし始めたらどうなるのかは、言わずもがなだと思う。
焦りを感じたらどうするべきか?
そもそもの話、自分を客観的にみる訓練ができていない限りは、
焦りとい感情に飲まれるのも無理はない。
俺も、先生に指摘されピアノの発表会の場で大いにヘマをこいて大反省をするまでは焦燥感にここまでやられているとは知りもしなかった。
自分を客観的にみる訓練が必要だと思う。それは、瞑想がいい。
焦りが湧き上がってくるのが自分でもわかるようになったら、
まずは深呼吸し、ゆっくりと、リラックスしながら
じっくりと前に進むしかない。
絵が描けない?焦らず、のんびりとスケッチでもすればいい。
好きな人とうまくいかない?焦らず、じっくり仲を縮めていけばいい。
絵の上達も、ピアノも、恋愛も、人生もそうだと言えると思う。