これは僕が知り合いからCannondeのCAAD8というロードバイクのフレームを手に入れたことでロードバイクと出会い、トラブルを乗り越えてBianchiのImolaという機体をメインにバラ完といわれる形で組み立てていくまでの体験を綴った記録のまとめになります。
時系列で書いた記事の一覧
以下に全ての記事を時系列にまとめました。リアルな体験記になっているかと思いますので、全くの素人がある程度わかるようになるまでの道のりが伝わるかと思います。
また、バラ完をやってみたいという方は、1から読んでいけば多少なりとも参考になるのではないかと思って書いています。ピストには普段から乗っていたのですがロードバイクは全くの無知で、乗り始めるまでにどういうところで悩んだのか、つまづいたのかがわかっていれば対策したうえで始められると思います。
- ボディを手に入れた
- 見切り発車でホイールを買ってしまった
- 必要なパーツを調べた
- CAAD8の年式とディレイラーハンガー選び
- スプロケットを交換
- クランクを装填
- STIの取り付け
- ブレーキの選定と設置
- フロントディレイラーってなんだ?からの取り付け
- リアディレイラー取り付け
- チェーンのカットと接続
- ディレイラーの調整
- 完成?でも異音がする
- 異音問題:ディレイラーハンガーが曲がってる?フレーム曲がり?
- 中古でクロモリを購入。パーツをすべて移植したが・・
- チューブレスタイヤを直す
- インテグラルヘッドのオーバーホールとガタ取り
以下にそれぞれの記事の概要を説明していきたいと思います。
バラ完をするに至ったいきさつと、結末
知り合いにフレームをものすごく安く譲ってもらえたこと、普段はピストに乗っているが、遠距離の移動になるとしんどいことからバラ完に挑戦するに至りました。普段アート制作をやっているということもあり、ものづくりはとにかく好きなので正直これはいい遊びの機会だと思いました。
バラ完スタート
見切り発車でよくわからないままに、バラ完をスタートさせました!
ホイールを購入
まずは一番わかりやすいホイールを手に入れようと思って近くのリサイクルショップにあった良さげなものを買いました。
そこで10速、11速などという規格があることを知ることに。ちゃんとこの車体につくのかな?ロードバイクってかなり複雑かも。。
あらためてコンポーネントって何かを調べてみました
ホイールをつける段階になってようやくコンポーネントという概念について知り、ちゃんと調べることにしました。
コンポーネントとはフレームに取り付ける重要なパーツ群のことで、変速機やブレーキ、チェーンなどなど。。
まずはこの辺のパーツについて理解を深めるところから始めます。組み合わせによってはうまく動かないこともあるとのことなので、よく吟味しました。
バラ完に必要なパーツリストというものがあるのでこれを利用させてもらうと整理しやすいかと思います。
購入方法
買うものが決まったら一番おすすめなのは、ヤフオクでセットでたまに安くコンポーネントが出ているので、それを買っちゃうこと。パーツごとの互換性というものがあるので、一つ一つ調べるよりはこれが手っ取り早いとおもいます。
ヤフオクはクーポンを上手く使う(土日に安く買える)。信頼の置ける業者から買うこと。
あまり個人から買わず、多少高くても業者から買ったほうが後々のダメージになりづらいです。
ちなみに一昔前よりもじわじわと値上げしてるみたいですので、作るのが決まればその時点が最安値です。
結果どのコンポを買うといいのか?
元々は色々と調べた結果、コスパが良いとされている105の5800系で組もうと思っていたのに、市場にはもうほとんど出回っておらずちょっぴりお金を出して7000にしました。
それでもアルテグラとさほど金額が変わらない場合は、アルテグラを選びました。
互換性によりうまく組めない場合もあるので、値段よりもリスクを考えてたとえば105の7000なら7000で統一して買って仕舞えば、買い間違いはおこらないはずですが、金をけちってかなり安く組み立てようとあれこれしらべました。ただ、そんなことをするよりもコンポーネントはセットで買って仕舞えばそのほうが安く済むかもしれないです。
ちなみにコンポーネントは、105がおすすめとされていますが、Tiagraでも全然いい感じだし、組み立てはこちらのほうが断然楽でした。
ディレイラーハンガーというものがあることを知る
ピストやママチャリに普段乗っている方はご存じないとは思うのですが、ロードバイクにはディレイラーハンガーという名の金属の金具があるんですよね。ディレイラー(ギアを変則する機械)をハングする(乗っける)奴、って意味です。
ちなみにここはコンポーネントとは別ですので忘れがちかも。
上記の記事にも書いたのですが、最初どこにいるのか全くわかりませんでした。それくらい目立たないやつです。
ですがこれが無いと、例えば転んでしまった際に、外側に出っ張っているディレイラーが衝撃を受けて、それを車体に思い切り伝えて曲がってしまうんですね。
車体っていうのは自転車の一番大事な部分ですので、ここが曲がったりしないようにするために替えが効くパーツとしてディレイラーハンガーを間にかますようです。
ちなみにこのディレイラーハンガー、世の中にものすごくいっぱい種類があります。世界の奥深さを感じます。
コンポーネントを組み立てていきます
ここからはプラモデルみたいにパーツを車体に組み立てていくフェーズになります。
ここが一番楽しかったです。概要はあっさり書いておきます。ちなみに順番はなにが正しいのかわからないのですが、こうなりました。
スプロケットの取り付け
まずは一番簡単そうだったカセットスプロケットを取り付けました。
要は後輪についてるギアですよね。これを取り付けるだけでも、特殊な工具が必要だとわかり、お金がかかるなあとしみじみ感じました。
クランクの取り付け
次にクランクです。
本来であれば、BB(ボトムブラケット)というパーツも、車体についていない場合は取り付ける必要があるのですが、いただいたフレームについていたのでそこは割愛しています。変更する機会があれば記事にしたいです。
STIを取り付け
STIは、一番高かったパーツなので(2万円くらいした)かなりビビりながら取り付けました。
ブレーキと変速機が一緒になっているなんて、それすらも知りませんでしたね。変速機があるってだけで自転車は複雑になる気がしていたので、触るのに気乗りしていなかったパーツです。
かなり精密なつくりをしていそうなのですが、意外と頑丈でした。
ブレーキの取り付け
ブレーキを取り付けます。かなりシンプルな作りで、ピストやなんかとほぼ同じでした。買うときにブレーキシューがちゃんと残っているのを買うことと、ここだけでもいいものを買ったほうがいいかなという印象です。
フロントディレイラーの取り付け
ディレイラー(変速機)は前と後ろの2か所にあります。はい、毎度のことですがそれすら知りませんでした。フロント部分のディレイラーというのは、クランクにある2枚のギアを変速させるためにあります。まずはこちらを取り付けました。
リアディレイラーの取り付け
リアディレイラーは後輪につけたカセットスプロケットのギアを変速させるための機械です。こちらは例のリアディレイラーハンガーへと取り付けるのですが、あっけないほどに簡単でした。
チェーンのカットと取り付け
チェーンを取り付けます。長さを決めてカットするのって難しそうだな。。と思い、近くの自転車屋にも見積もりを聞いていたりしたのですが、これまた簡単でした。いまは調べればなんでも出てくるので、助かります。唯一気を付けたほうがいいのは、ちゃんとしたチェーンカッターツールを利用するということですかね。以前安物を使っていてチェーンをダメにしたことがあります。
ちなみにチェーンカッターでチェーンを切り過ぎたとしても、繋げばいいので恐れずに切っちゃって大丈夫です。
ディレイラーの調整
最後にディレイラーを調整すれば、コンポーネントの取り付けは完了です。ここが鬼門だと思います!
完成
最後にサドルやペダルといったちょっとしたパーツを組み立てて、完成しました!
恐る恐るでテストライドに行きます。そこで問題があることが発覚。。。
異音を直すためのあれこれ
僕がロードバイクに乗ったことがないためよくわからなかったというのもあるのですが、チェーンがずっとガチガチといっています。乗れるといえば乗れるのですが、あまり気分はよくありません。恐らくリアディレイラーの調整がうまくいっていないのだろうと考え、家にこもって5時間ほどディレイラーを触っていました。
それでも直らないので、お店に持っていくことに。ディレイラーハンガーが曲がってますね、と言われたので新品を取り寄せ、取り付けました。
結果ガリガリ音はなおらず。
その後結局3店舗ほど見せに行きましたが、原因はわからないとのこと。なんなら、車体が曲がっているからかもしれないといわれてしまいました。なんと。。
あらためてフレームを選び直すことにする
1か月ほど考えに考えたあげく、バラシて売ろうかとも思ったのですがクロモリでもう一度作り直そうと決めました。(金が。。。)数か月かけて自分に合ったフレームを考え、ヤフオクでビアンキのIMOLAという完成車を購入しました。
CAAD8に取り付けたコンポーネントをIMOLAに付け替えます。
そしたらなんと、ヤフーフリマで購入したチェーンが偽物だったということが判明。CAAD8のフレームは(ちょっとへこんだりしているが)何の問題もないことが判明しました。
結果的に2台持ちになってしまう
そんなこんなでCAAD8のフレームが余ってしまったのですが。。いろいろと調べた結果、意外とロードバイク2台持ちってメリットが多いみたいなんですよね。売るにしてもパーツを一つずつ売るのは面倒くさいし、アトリエにあれば便利かもしれないと思い、サブとして組み立てることにしました。
CAAD8には完成車で買ったビアンキに付いていたTiagraを、ImolaにはこれまでCAAD8 に載せていた105達を入れ替えて組み立て直しました。(両方ともバラして2台とも1からやり直した)
結果3回ほどバラ完したことになり、だいぶ慣れました。
なんやかんやとありましたが、最終的にはメインは後で購入したビアンキのクロモリ、CAAD8はサブとして僕はようやくロードバイク乗りデビューできたわけです。
完成してからのあれこれ
フレームを手に入れてから5か月くらいかけて今の形に落ち着きました。ここに至るまでの感想なんかを載せておきたいと思います。
技術的な面や組み立てについて
- よっぽどの失敗をしない限り(偽物を買ってしまうなど)は、ミスったとてケーブルを繋ぐミスでアウターケーブルまたはインナーケーブルの買い直しが発生するくらいか。でもギリギリ最後まで切らずにいればインナーワイヤーはミスっても修正が効く。なので最大でもアウターの2000円くらいの痛手?勉強量と思えば安いもの。
- わからない場合はYouTubeで調べるとたくさんやり方も出てくる。僕が良く参考にしたのは「バイシクルガレージ」さんです。
- 命を大事にするためにもトルクレンチだけは買って、トルク管理をした方が良さそうですね。
- メンテナンススタンドはあるといいです。左手で後輪を持ち上げて右手でペダルを回し、ネジを回すというのはなかなかきつかった。腰が痛い。1000円くらいのスタンドもあるので、互換性を調べて買ってしまうのがいいかも。
- やるならクロモリがいいとおもいます。フレームが曲がってる、ってことはあまりないし、あったとしても直せるため。
- 105にこだわってましたが、Tiagraでも全然いい感じです。安いし調整しやすいです。
大変だった点とバラ完をするデメリット
- 意外と金がかかった。でも今後すべて自分で修理とか交換もできる
- コンポーネントとは?それぞれのパーツの役割とは?どうやって相互に作用しているのか?互換性は?といった調査に一番時間がかかった。
- ヤフオクでの買い物が大変だった。
- 買い物で失敗すると痛い目を見ますね。チェーンはちゃんとしたところで買おうね。。
まとめ
お金もかかったけど、このプロジェクトはとにかく楽しかったですね。行き詰ったときはかなりしんどかったですが、乗れるようになったあと、自分で作った自転車に乗るのは最高の気分です。
一度組み立てることで、相当な知識と技術が身につくのでとりあえずみんなやってみることをおすすめしたいと思います。おそらく大抵の修理は自分でできるようになったんじゃないかな?自分で修理できれば長距離の移動も安心です。
ただし僕のように買い物を失敗するとかなり面倒なことになるので、できる限り中古を買う際には信頼のおけるところから買ったほうがいいかも。。
あとは店で自転車を見て、その自転車の良し悪しやグレードが一目でわかるようになった(目利き出来るようになった)のは大きいかなと思います。無駄なものを買うリスクはぐっと減ったように思います。
でもこれでやっとスタートライン。次はライドを楽しみたいと思います。
コメント